利息制限法と出資法の間、金利のグレーゾーンを斬る! |
金利グレーゾーンの撤廃は 多重債務者の救済にはならない! |
グレーゾーン金利とは、利息制限法の
上限金利(15〜20%)は超えるものの、
出資法の上限金利(29.2%)
には満たない金利のことをさします。
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2006年9月半ば、金融庁は貸金業者の規制法改正案を自民党に示し、グレーゾーン金利を撤廃する方針を固めた。
改正案によれば、2009年までにグレーゾーン金利を撤廃し、その後2年間は少額・短期融資に限り、特例金利を認める。
特例金利は当初の金融庁案である28%から25.5%に引き下げ、特例期間も5年から2年に短縮することで決着が図られた。
むしろ問題はどさくさまぎれに利息制限法の金利が実質的に引き上げられたことだ。
現在の利息制限法では元本10万円未満の金利が20%、10万円以上100万円未満が18%、100万円以上が15%になっている。
これが新しい規制では、元本50万円未満が20%、50万円以上500万円未満が18%、500万円以上が15%になる。
つまり、金利の変わり目の金額を5倍に引き上げたのだ。 要するに元本10万円以上50万円未満が18%から20%に、100万円以上500万円未満が15%から18%に上がるのだ。
もともと多重債務者を救済するためにグレーゾーン金利を撤廃しようとしていたはずなのに金利を引き上げたら意味がない。
ちなみに、米国や英国は実は消費者金融の金利は無制限だ。市場主義経済らしく、リスクが高い人は金利が高いのも当たり前。それでも借りたいのなら自由な金利で貸せばいい。金利の規制をすると借りられない人が出てくるという論理である。
一方、ドイツ・フランスなどの欧州は、消費者金融でも銀行に毛の生えたぐらいの安い金利。高い金利を許すと、消費者の生活が破たんするから厳しく抑えている。
日本も英米の市場主義に倣って、また逆に高い金利に向かおうとしているのだろうか。 |
借り手が死ぬと保険で回収 |
消費者金融業界はもちろん、逆に金利制限を撤廃しろといっている。
金利を下げると、審査基準が厳しくなり借りられない人が増えるから、との理由である。
かつて出資法の上限金利はかつて110%だった。何度かの改正により現在の29%まで下がった。ところが、そのたびにサラ金の利用者は増えていったのだ。
金利が下がったら、消費者金融に人が来なくなるという根拠は何もない。
それでは、なぜ金利を下げたくないのか。実はそこに生命保険会社がからんでくるのだ。
大手の消費者金融は金を貸すとき借り手を被保険者とする団体生命保険をかけるのが一般的だ。借り手が死亡すると、保険金で資金を回収できるからだ。
ところが、不思議なことにこの保険は契約後1〜2年経過すると、死亡診断書がなくても住民票の確認だけで保険金が全額自動的に支払われる仕組みになっている。
通常、一般の人が生命保険に加入したら、死亡診断書なしで保険金が支払われることなど絶対にあり得ない。
しかし、サラ金が借り手を追いつめて、自殺に追い込んでも、死因を特定せず保険金が支払われるのだ。確たる証拠はないが、生保会社は死亡原因を聞かずに払ってしまえば問題がないと考えている節がある。
もし生保会社が自殺したことを承知で支払っていることが世間にばれると、社会的な非難を浴びるのは間違いない。だから黙認ではなく、黙殺するシステムを作ったのだ。 |
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融資と保険で二重にもうける大手生保 |
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さらに問題は団体生命保険の主幹事会社が大手生保であり、米国の世界的保険・金融グループであるAIGだということだ。
業界のリーダー的企業が加担しているのだ。
しかも、大手生保は消費者金融会社に大量の融資を行っている。
消費者金融への融資は、メガバンクや外資も行っており、金融業界がこぞってサラ金を支えていることが明らかになった。
彼らにとってサラ金は金利も高く優良な融資先だ。
なぜ、サラ金では29%もの金利がかかるのかといえば、この団体生命保険の保険料が高いからではないか。
融資を回収するために借り手が死ぬことを前提としたビジネスモデルを金融界一体となって支えているという仕組みは違法ではないかもしれないが、明らかに公序良俗に反している。
サラ金だけが悪いイメージを持たれているが、実はサラ金を前面に押し立てているだけで、裏でこっそりともうけている大資本がいるという実態こそが金利引き下げを阻んでいる大きな要因なのではないだろうか。 |
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